【善玉菌が増えるとどうなる?】食物繊維と善玉菌と短鎖脂肪酸の関係と効果をまとめました
腸活というキーワードがテレビや雑誌などで取り上げられるようになり、腸活で善玉菌を増やすことが健康につながると多くの方が認識していると思います。
そもそも善玉菌の何が善なのかを今回はまとめてみました。
善玉菌の何が善なのか
腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、中間の菌の3タイプに分けられます。
善玉菌にはビフィズス菌や乳酸菌などがあり、それらがよい存在とされるのには、その働きに短鎖脂肪酸を分泌するということが挙げられます。
短鎖脂肪酸とは酢酸、プロピオンさん、酪酸などを指す総称で、善玉菌によって作られます。
善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸の働き
◎ウイルスや病原菌から身体を守る「腸管バリア機能UP!」
腸の表面は、ねばねばした液体で覆われており、この粘液がバリアの役割を果たし、細菌が腸からカラダの中に侵入するのを防いでいます。短鎖脂肪酸は、粘液を分泌する細胞の増殖を促したり、粘液の分泌を増やしたりすることで、大腸のバリア機能を高めます。
◎腸内の悪玉菌を抑える「殺菌・静菌作用」
短鎖脂肪酸によって腸内が酸性になります。すると酸性に弱い悪玉菌の増殖が抑えられ、結果的に善玉菌が増加し、好循環モードに突入✨
◎ダイエット効果!?
脂肪細胞へエネルギーが蓄えられるのを防ぎ、逆に筋肉で消費されやすくする働きを持っています。
◎もっとスムーズなお通じに!
短鎖脂肪酸は便に適度な水分を与え、さらに腸の蠕動運動を促進してスムーズに便やガスを排出します。
便はウェルシュ菌などの悪玉菌のエサとなってしまうので、便秘状態が続くと悪玉菌が増殖し、悪循環に…💦毎日のお通じで排出するのがよいですね。
◎抗メタボホルモンの分泌促進!
腸内の短鎖脂肪酸は大腸の細胞を刺激して抗メタボホルモンと呼ばれる化管ホルモンGLP-1の分泌を促進させます。GLP-1は食欲を抑えたり、脂肪細胞への脂肪蓄積を抑えた
り、インスリンの分泌を促進させるといわれています。
参考:
https://jp.glico.com/laboratory/(グリコ健康科学研究所)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/(厚生労働省e-ヘルスネット)
このようにたくさんの働きがあります。
善玉菌は私たちの腸内で、知らない間に様々な働きをしてくれています。
そんな善玉菌たちの餌は食物繊維やオリゴ糖です。
厚生労働省が公開している食物繊維の食事摂取量の基準は成人男性で21g以上、成人女性は18g以上の摂取が望ましいとされています。(日本人の食事摂取基準2020年版より)
しかし実際の摂取量は平均で約15g程度と、多くの方が食物繊維の摂取量が足りていないと言われています。(平成30年国民健康・栄養調査より)
食物繊維は摂取したくてもなかなか難しいのが現状ですが、
雑穀を活用して摂取してみるのはいかがですか?